皆さんは世の中に出回っている大半のフレキシブル基板はポリイミド(polyimide)ということはご存知でしょうか?
ポリイミドは耐熱性が高いので部品実装の際のはんだのリフロー温度プロファイルの自由度が上がるメリットがあります。一方で吸湿性があることから湿度センサーICの湿度のセンシング素子としても使用されています。(テキサス・インスツルメンツの引用の図を参照 )
湿度センサーICは表面実装用のパッケージに封止されて販売されている製品が多く見受けられ、そのため基板に実装して使用する必要があります。こちらの引用した表面実装の湿度センサーICは外部のパーティクル等の影響を避けるためにポリイミドの湿度センシング部分を裏面(部品を実装する面)に配置しています。
ところで一般的なポリイミド基材のフレキシブル基板に実装する際に、湿度を検知する材料と同様の材料でできている基板が近接に隣り合っている状況となりますが高い精度の測定が求められる場合にその影響は無いでしょうか?
吸湿率が低いフレキシブル基板 P-Flex® を用いるメリット
FPCの基材として使われている2つの材料の吸水率を比較してみましょう。
ポリイミドは2.3%でありPET: 0.4%と1桁少ない吸水率となっています。
(弊社WEB参照 https://www.elephantech.co.jp/pickups/flex-pcb-substrates/)
またリジッド基板に使われるFR-4はこの間に位置します。
フレキシブル基板はリジッド基板に比べ、位置の自由度が高く、また薄く熱容量が小さいため温湿度センサーの素早い測定にも貢献することは以前のブログでも記載の通りですが、その中でも特にPET基材の P-Flex® を採用いただくことで、表面実装の湿度センサーデバイスに基板の吸湿の影響を抑えて湿度センサーを実装することが可能となり、測定精度向上や測定時間短縮等、センサー機能向上に貢献します。
関連記事
ご相談やご質問は下記へどうぞ