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【メディア掲載紹介】NHK WORLD-JAPAN News で放送されました。

先日、NHK国際放送局から取材を受けた内容が、NHK WORLD-JAPAN News(英語)で放送されました。
オンデマンドサービスもありますのでぜひご覧ください。

BIZ STREAM の Global Trendsのコーナー(09:22~)で紹介されています。(2/8まで)

 

放送は終了しましたが番組の内容は下記で読むことができます。(英文はこちらです。

Elephantech-NHKworld

(MC)
次は、Global Trendsのコーナーです。

プリント基板は、今や私たちが日々愛用するあらゆる電子機器の中に使われています。しかし、基板を製造する際、最終的に処理が必要となる有毒廃棄物が膨大な量で生成される、という欠点があります。
そこで、東京のあるスタートアップ企業が環境的影響を最低限に抑える方法を開発しました。

(Narration)

東京都心の、とある脇道に会社を構えるこのベンチャー企業は、プリント基板を斬新な方法で製造しています。
これ(上図)が通常の部品製造の方法です。

まず、基板を銅箔でラミネートし、表面にフォトレジストと呼ばれるものを薄くコーティングします。
基板のパターンはフォトレジストを露光することによって出来上がります。
最後に、残りの銅とフォトレジストを取り除くために様々な溶液が使用されます。
全体のプロセスで、大量の液体廃棄物廃液が発生します。

(清水 信哉:エレファンテック株式会社 代表取締役社長)
今、どんどん発展途上国とか環境規制の低い地域に環境負荷の高い工場が押し付けられています。

(Narration)
このベンチャー企業の製造方法では、細い線を描くために非常に小さな銀粒子を用いた高速インクジェットプリンターが使用されます。次にこの線を銅で覆い、誘電性を与えます。同社によれば、この2段製造方法で液体廃棄物の量を13分の1に抑えられるとのこと。

(清水 信哉:エレファンテック 代表取締役社長)
この技術は環境にとても優しいものです。
電子機器の生産に不可欠なものになると思います。

(Narration)
日本のある大手メーカーがベンチャー企業と提携しています。
量産を開始できるように工場のスペースと製造ノウハウを提供しています。

(清水 信哉:エレファンテック株式会社 代表取締役社長)
ゼロから我々が作っていくとなると、より多くの時間、費用、そしてノウハウが必要だったでしょう。
大手企業とともに仕事ができるのは素晴らしい機会です。

(児玉洋一:三井化学株式会社)
私たちは、これが技術革新の大きな潮流であると信じています。
同社は、その新しい技術で世界を変えようとしています。

(Narration)
このベンチャー企業は電子回路の3D成形にも取り組んでいます。
平らなフィルム上に回路を印刷し、次に3D構造に仕上げます。
直線の配線は伸びると破損する恐れがありますが蛇行配線にすれば問題ありません。
この技術は、自動車のドア内部の電気配線を簡素化し、全体の重量を減らすために使用することができます。

(清水 信哉:エレファンテック株式会社 代表取締役社長)
車は走る電子機器といわれており、今後、5GやIoTなどでさらにセンサーや配線が増えていきます。
今一番重いのが配線で、乗用車一台当たり 100 キロもあります。そこをなんとか軽量化しないと電気自動車の燃費に負担がかかってしまいます。

(Narration)
環境への関心が大きくなると共に、電子機器の小型化・軽量化が望まれるなか、このベンチャー企業は、重要なのは製品の外部ではなく内部だということを教えてくれています。

(MC)
素晴らしいニュースですね。私たちが使用するものの多くには基板が含まれていますし、それによる環境への影響についてより深く認識する必要がありますね。
このスタートアップ企業に関してどう思われますか?

NHK-Elephantech
(Guest)
まず、これと同じピンをCEOの方がつけていますよね。

(MC)
あー、確かに、後ろに映っていますね。

(Guest)
これはSDGs(Sustainable Development Goals)のピンで、2015年に国連が定めた持続可能な開発目標です。
17項目あり、2030年までにだれも取り残さずにこの目標を達成するのを目指そうということになっています。
そして、例えばその6番目の目標が安全な水です。12番は作る責任と使う責任です。なので、この企業はその目標達成への軌道に乗っていますね。

(MC)
はい

(Guest)
そして見ての通り、SDGsは企業を縛るためにあるものではなく、実際には新しいバリューを生み出すものだということがわかりますね。

(MC)
はい、そうですね。企業側も廃棄物の種類をより意識するようにプレッシャーを感じていると思いますが、日本はその正しい方向に進むために十分な努力を費やしていると思いますか?

(Guest)
間違いなく正しい方向へ進んでいます。

確かに、もっとできることもありますが、この企業が大手企業と協力しているのを見ると安心します。
小さな企業や若い企業にはビジョンも情熱も技術もありますが、資本金やインフラはありません。
大企業が持っているものですね。なので協力することができればそれは素晴らしいでしょう。

こういう協力関係は増えているんですか?
はい、他にも似たようなものをいくつか知っています。これからもどんどん増えるでしょう。
素晴らしいですね。

(MC)
こういう協力関係は増えているんですか?

(Guest)
はい、他にも似たようなものをいくつか知っています。これからもどんどん増えるでしょう。

(MC)
素晴らしいですね。

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