はじめようフレキシブル基板
フレキシブル基板とは
フレキシブル基板(FPC)とは、Flexible Printed Circuit と言われ、通常のプリント基板より厚さが10分の1の基板です。「フレキシブルプリント基板」「フレキシブルプリント回路基板」とも呼ばれ、特長としては、薄く柔軟性があり屈曲が可能な基板のため、ウェアラブル機器、医療機器、携帯電話の可動部や、カメラアンテナ、ドローンなどの飛翔体など、軽量、狭い空間での利用に幅広く活用されています。
フレキシブル基板初心者の方へ
フレキシブル基板については、薄くて柔らかい基板、曲げられる基板というのは想像がつくけれど「使い方がよくわからない」「使いにくそう、難しそう」といった心配や疑問を多く頂きます。
このページでは、初心者の方にもわかりやすい説明をしたり、フレキシブル基板の長所だけでなく、短所も理解しながら、活用して頂けるような記事のご紹介をしていきたいと思います。
さあ、始めましょう!フレキシブル基板!
初めてのフレキシブル基板ーFPCの用途から設計まで
押さえておきたい用語集
電気が流れる導体の部分のこと。 P-Flex®では、インクジェットで印刷された銀と、その上にめっきされた銅の層がパターンになります。
基板を覆い保護する耐熱性のコーティングのこと。はんだ付けの際にはんだ(ソルダ)が不必要に広がらないようにカバーするためソルダレジスト、または略してレジストと言います。緑色のものが多いですが、異なる色の場合もあります。
基板の上に描画する文字・記号のこと。シルクスクリーン印刷されることもあることから、シルクと呼ばれる場合もあります。基板や部品の名称などを印刷することが多いです。
基板の外周の線のこと。エレファンテックでは外形線に従って基板をレーザーカッターで切り離します。
フレキシブル基板の一番下の層のこと。パターンやレジストなどは基材の上に形成されます。 フレキシブル基板ではポリイミドが多く使われます。P-Flex® ではポリイミドの他に PET も選択できます。
パターンの最小幅と、パターンとパターンの最小間隔のことです。Line and Space という意味で L/S と書かれることもあります。また、パターン等の間隔はクリアランスと呼ばれることもあります。
外形線とパターンの最小間隔です。エレファンテックでは外形をレーザーカットするため、外形ギリギリまでパターンを配置することはできません。
無電解ニッケル金めっきは電気を用いずにニッケルと金のめっきをパターンの上に施す処理のこと。はんだ付けをしやすくするため、またパターンの酸化・腐食防止のために行われます。
フレキシブル基板で部分的に基板が曲がらないようにするために裏に貼り付ける板のこと。部品の周辺部やコネクタ部でよく使われます。
基板の光学的な検査のこと。傷やホコリの有無などを検査しますが、あくまで光学的な検査のためパターンが電気的に正常かどうかを調べることはできません。
パターンの電気的な検査のこと。オープンテストとショートテストの二つがあり、それぞれ電気的に接続すべきところがオープン(接続できていないこと)していないか、接続すべきでないところがショート(接続していること)していないかをテストします。