補強板の使い方・選び方

補強板とは

フレキシブル基板の特定の箇所を厚く硬くするために使う板のことです。

補強板の例
補強板の例。上方の2つの腕の先端に貼り付けられている。

補強板の目的

補強板を使う目的は主に以下の二つです。

  • FPCの厚みをコネクタの仕様に合わせる
  • 部品を実装する部位を硬くする

コネクタ部の厚み合わせ

FPCコネクタ(FPCを挿し込んで使うタイプのコネクタ)は、適合するFPCの厚さが決まっています。適合FPC厚は0.2 mmや0.3 mmなどFPC(通常0.1 mm以下)より厚いので、FPCに裏板をあてることで厚さをコネクタに合わせます。

基板全体を薄く保つことで、曲げに強くしたまま局所的に必要な厚さを実現することができます。またコネクタに挿し込む箇所を硬くすることで、挿し込む作業が楽になる利点もあります。

部品実装部を硬くする

曲げられることはフレキシブル基板の大きな利点ですが、部品が実装されている箇所など曲がらない方が望ましい箇所もあります。

部品実装部で基板が曲がると、下図のように部品と基材の間に力がかかり部品が外れやすくなります。

基板が曲げられたイメージ

部品実装部に利用されることが多いですが、それ以外でも機構的な要件で厚さや強度が決まっている場合に補強板を利用することもあります。

補強板の設計

補強板の設計は、単にコネクタや部品を実装するエリアを囲うだけで問題ありません。

設計例
設計例(赤線が補強板)

補強板のカット・接着は手作業で行うメーカーが多く作業量が価格に直結するので、シンプルに大きい矩形で囲ってしまうのがオススメです。

コネクタの厚み合わせの場合も部品実装部の場合も、厳密にどこからどこまで補強板をつけるべきというルールは無いので、難しく考えなくて大丈夫です。部品やコネクタの部位を全部囲うように大きく設計しましょう。

素材・厚さの選び方

補強板の目的は大きく分けて上記の二つがあり、使い方によって選択する補強板の素材が変わってきます。

目的 素材
コネクタ部の厚み合わせ ポリイミド/PET
部品実装部を硬くする ガラスエポキシ

コネクタ部の厚み合わせ

コネクタ部の厚み合わせには基材と同じ素材を使うのが一般的です。現在P-FlexではポリイミドとPETの2種類の基材を選択できるので、補強板もポリイミドとPETをそれぞれ総厚200/300 μmで用意しています。

コネクタの仕様にFPC適合厚という項目があるので(メーカーによって名称は異なる)、そちらが200 μmもしくは300 μm のコネクタを選択してください。

部品実装部を硬くする

部品実装部を硬くする目的にはガラスエポキシ(ガラエポ)を使うことが一般的です。難燃性の基準を満たしているガラスエポキシはFR-4と呼ばれることもあります。その他にも用途に応じてポリイミドや金属などが使われることもあります。

硬くする目的で使う場合は補強板は厚い方が良いので、基板を入れるスペースなどの条件が合う限りでできるだけ厚いものを選びましょう。

P-Flexでは現在 0.1, 0.3, 0.5, 1.0, 1.6 mmのFR-4板を選択できます。

補強板の素材
補強板の素材:(左・中)PET、(右)ガラスエポキシ