生体電極、電気化学センサーの製造開始のお知らせ
2018年8月3日
プリンテッド・エレクトロニクス技術で新しい基板の作り方を推進し、FPC「P-Flex®」の製造を展開するエレファンテック株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:清水信哉、以下「エレファンテック」)は、生体電極、電気化学センサーの製造を開始します。
旧AgICとエレファンテックとの技術を融合させ、インクジェット印刷のメリットを生かしたセンサーを提供していきます。
インクジェット基板で作る生体電極
生体電極は、心電図(ECG)、脳波(EEG)、筋電図(EMG)などを計測する用途に使われる電極です。電極にはいくつかの種類がありますが、特に“モニタ用としては長時間安定に使用することができ,かつ皮膚と電極との間の分極電圧の低い銀塩化銀(Ag / AgCl)電極の使用が望まれる.” ※1 とされています。
P-Flex®で作る Ag / AgCl 生体電極は、銅配線であるため電極までの抵抗値が銀ペースト等に比べて低く、部品実装も可能という利点があります。さらに弊社のインクジェット技術を用いた製造によって下記のメリットがあります。
- Ag / AgCl ペースト塗布部分以外は型が必要ないので、短期間にリーズナブルな価格で製造可能。
- 中小ロット生産に向いている。
- 基材はPETフィルムとポリイミドフィルムから選択することができる。
- Ag / AgCl ペーストの材料の比率調整にも対応可能で、イオントフォレーゼ向け試作などにも対応できる。
※1石山 陽事, 生体信号計測用センサーに求められる性能, 医機学 Vol.80,No.1(2010), p.21.
P-Flex® PET で作る電気化学センサー
電気化学センサーとは、酸化還元電位を利用して状態を知ることができるセンサーです。環境、水質分析では、水に含まれる銅やヒ素、水銀の測定などに利用されます。また、バイオセンサーのトランスデューサー部として血糖値、乳酸、尿糖センサーなどに使われています。
P-Flex®で電気化学センサーを製造することによって下記のメリットがあります。
- 線抵抗値の低減。
- 金電極を金フラッシュ(金めっき)で作れることによる金ペースト印刷に比べたコストメリット。
- 吸水性のない PET ベースなので吸水によるセンサー感度トラブル低減、フローセルなどにも使用可能。
- 小ロット生産対応が可能である。
会社概要
名称 | エレファンテック株式会社 |
代表 | 代表取締役 清水信哉 |
設立 | 2014 年 1 月(2017 年 9 月 4 日にAgIC株式会社から商号変更) |
資本金 | 4億5839万円(資本準備金を含む) |
所在地 | 104-0032 東京都中央区八丁堀四丁目3番8号 |
URL | https://www.elephantech.co.jp |
主な事業内容 | プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発、製造サービス提供 |
2018年8月3日現在