エレファンテック 総額5億円の資金調達のお知らせ
2017年9月7日
プリンテッド・エレクトロニクス技術で世界をリードしているエレファンテック株式会社(旧AgIC株式会社1、本社:東京都文京区、代表取締役:清水信哉、以下「エレファンテック」)は、株式会社産業革新機構をリードインベスターとし、大和企業投資株式会社2、及びBeyond Next Ventures株式会社2の計3社より総額5億円の資金調達を行いました。
今回調達した資金を活用して、顧客企業からの需要増加を背景に、産業用フレキシブル基板「P-Flex®」の生産量を最大で現在の50倍程度(1000平米/月)まで拡大するため、近日中に新工場の建設を行います。さらに、顧客対応組織の拡大に加え、研究人員・設備の拡充を行い、P-Flex®の性能向上、バリエーション拡大を加速します。
エレファンテック株式会社について
エレファンテック株式会社は、2014年にAgIC株式会社として創業しました。創業当初より、「印刷による電子回路製造技術により、電子回路のコストを劇的に下げる」ことを目指して開発を行ってきましたが、初期段階では産業用の電子回路としては耐久性や解像度などが不足していたため、主に教育用途等での展開を行ってきました。
その後2017年に入り、高速無電解銅めっき制御技術を始めとするいくつかの当社による技術革新により、世界で初めて産業用途にも利用可能なフレキシブル基板製造技術を実用化し、製品名「P-Flex®」として産業用途での出荷を開始致しました。現在では、自動車メーカー、自動車部品メーカー、家電メーカー、機械メーカー、建材メーカーなど多くの顧客に試作用途としてご利用頂くとともに、一部メーカーでは量産品にも採用頂き、既に製品に組み込まれて出荷されている例も出てきております。
P-Flex®について
P-Flex®の最大の利点は、製造プロセスに「型」「版」が一切必要ないことです。それにより、開発、量産試作、量産、量産後の図面のアップデートにこれまで都度必要だった型代とリードタイムを削減し、プロダクトライフサイクル全体でのコスト・リードタイムを圧縮することが可能になります。
あるメーカー様では、開発から量産までP-Flex®を採用頂くことにより、フレキシブル基板に関するトータルコストを半分以下に削減することに成功しています。これは、プロダクトライフサイクルがより短くなり、多品種少量化がさらに進むこれからの製造業の発展に資するものと信じております。
今後の展開について
今回、上記のような需要によって既に生産能力が不足しつつある弊社の先行生産ラインから、十分な生産能力を持った新工場へと移行するため、資金調達を実施致しました。
今後、生産能力の拡充とともに、基材や銅の厚みのバリエーションの増加、最小パターン幅/間隔の向上、両面ビアホール対応など、随時性能向上を行っていく予定です。
(※1) 2017年9月4日付けでAgIC株式会社からエレファンテック株式会社に商号変更
(※2)それぞれ、運営する投資事業有限責任組合からの出資
会社概要
名称 | エレファンテック株式会社 |
代表 | 代表取締役 清水信哉 |
設立 | 2014 年 1 月(2017 年 9 月 4 日にAgIC株式会社からエレファンテック株式会社に商号変更) |
資本金 | 7億5690万円(資本準備金を含む) |
所在地 | 東京都文京区本郷 5-25-18, ハイテク本郷ビル 1F |
URL | https://www.elephantech.co.jp |
主な事業内容 | プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発、製造サービス提供 |
2017年9月7日現在