AgIC株式会社 AP-2 一般受注開始のお知らせ
フレキシブル基板の試作費用を5分の1に
2017年5月22日

プリンテッド・エレクトロニクス技術を開発するAgIC株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役:清水信哉、以下AgIC)は、印刷技術と銅めっき技術を組み合わせ、既存のフレキシブル基板と遜色のない性能のフレキシブル基板をこれまでの5分の1のコスト(*1)で試作できるサービス「AgICオンデマンドAP-2」を公開しました。

AgICでは、インクジェット印刷技術を用いたフレキシブル基板の製造技術を開発してきましたが、インクジェット印刷のみでは厚膜化が困難であるため抵抗値が非常に高く、また半田付けもできないという問題がありました。そこで、印刷した金属パターンの上に、めっき技術を用いて銅を成長させることによって、既存のフレキシブル基板と比べても遜色のない抵抗値とし、また半田付けも可能とする技術を開発しました。

既に2017年に入ってから、ベータ版サービスとして非公開で上記基板の製造サービスを展開し、自動車メーカー様やアンテナメーカー様、医療機器メーカー様などに試作で継続的にご利用頂いてきましたが、この度製造設備の拡充とともに、一般受注を開始致しました。

本製品については弊社ウェブサイトから無料でお見積頂け、図面データを送信してご注文頂けます。価格は180x270mmのサイズで1枚10,000円(*2)、3枚20,000円と、既存サービスの5分の1程度となっており、納期も発送まで3日と既存サービスよりも短くなっております。これにより、同じ予算・期間で開発サイクルをかつてないほど速く回すことが可能になるという点をご評価頂いております。

今後さらに、基材や銅の厚みのバリエーションの増加、最小パターン幅/間隔の向上、両面ビアホール対応など、随時性能向上を行っていく見込みです。


2017年7月31日、フレキシブル基板のブランド名を「AP-2」から「P-Flex®」に変更しました。

(*1) AgIC調べ

(*2) 2018年3月現在、最低価格が15,000円(税別)となっております。

フレキ基板 製造工程の模式図

図1 製造工程の模式図

フレキ基板 実際の製造例

図2 実際の製造例(左:GROOVE様向け製造品、右:AgICのサンプル品)

製造仕様

基材 透明耐熱PETフィルム 125 µm厚
最小パターン幅/間隔(L/S) 200/200 μm(200/150 μmも近日対応予定)
最小穴径 1.0 mm
外形-パターン最小間隔 0.5 mm
銅膜厚 3 μm(6 μm, 9 μmも近日対応予定)
最大外形サイズ 180 × 270 mm
配線層 片面のみ
レジスト塗布 UVインクジェット印刷方式(透明)
シルク印刷 UVインクジェット印刷方式(黒色)
表面処理 耐熱プリフラックス(無電解ニッケル金めっきは将来的に対応予定)
外形加工 レーザーカット対応
穴加工 レーザーカット対応
補強板 対応(総厚300 μm)
検査 外観検査 + オープンショートテスト

会社概要

名称 AgIC 株式会社
代表 代表取締役 清水信哉
設立 2014 年 1 月
資本金 2億4070万円(資本準備金を含む)
所在地 東京都文京区本郷 5-25-18, ハイテク本郷ビル 1F
URL http://agic.cc/
事業内容 プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発、サービス提供

2017年5月22日現在

本件に関するお問い合わせ先

https://www.elephantech.co.jp/products/pflex/ondemand/
AgIC株式会社 P-Flex® オンデマンド 窓口
メールアドレス:fpc-sales@elephantech.co.jp