プリンテッド・エレクトロニクス・ソリューションを提供するAgIC株式会社が1億7,500万円の第三者割当増資を実施
2016年2月10日
AgICの概要
AgICは、“Electronics Everywhere”をミッションに掲げ、電子回路を印刷により製造する技術を開発することで、これまでの電子回路の概念を変え、世界のあらゆるところに電子回路を埋め込むことを目標としたプリンテッド・エレクトロニクス・ソリューションを実用化しています。厚さ約0.1mmのプラスチックフィルムの上にインクジェット印刷で電子回路を形成することで、これまでの電子回路より薄く、軽く、柔軟で、サイズの制限が無く、オンデマンド・少量多品種生産可能な電子回路製造を実現しています。
すでに実用化されている利用例としては、広告代理店と連携しポスターの裏に電子回路を埋め込むことで、「触ると光るポスター」「スマホと連動するポスター」など、従来アナログ媒体であったポスター広告をデジタル広告化するという用途で活用され、実際に映画のポスターなど様々な場所で利用されています。
さらに現在は住宅・スマートハウス領域に注力しており、「印刷により厚さ約0.1mmの床暖房シートを製造し、敷くだけで簡単に施工が完了する床暖房を実現する」などの応用を実際に制作し、展示会などで発表しており、この分野でのパートナーを開拓しています。
AgICは積極的にパートナーシップを拡充しています。今回資本提携したセメダイン株式会社に加え、三菱製紙株式会社とも前回ラウンドで資本提携を実施しており、さらに大型インクジェットプリンタの製造販売を手掛ける株式会社ミマキエンジニアリングとも協力関係を構築するなど、各パートナーと連携しつつ事業を進めております。引き続き、上記住宅関連領域でのパートナーを含めた積極的なパートナーシップ拡充、製造技術開発、応用開発を通して事業を発展させていきます。なお、セメダイン株式会社とは、同社が持つ接着剤技術を応用したプリンテッド・エレクトロニクス技術の開発及び市場開拓を共同で行っており、第2回ウェアラブルEXPO(2016年1月13日〜15日)では布への回路印刷のデモンストレーションを行いました。
プリンテッド・エレクトロニクスについて
プリンテッド・エレクトロニクスとは、これまで主にエッチング等の方法で製造されていた電子回路や電子デバイスを印刷技術により製造する技術で、低コスト化、省資源化、軽量化、製造の柔軟性の増加などが期待されています。応用先はスマートホーム、ディスプレイ、ウェアラブル、自動車、航空機など多岐に渡り、2024年までに750億ドルの市場になると予想されています (※1)。
米国では2015年8月に「次世代の製造技術において米国がリーダーシップ取るため」と銘打ち、ホワイトハウス及び国防省が先導してプリンテッド・エレクトロニクスに特化した研究所を設立し$171Mの投資を決めるなど、今後の急成長が期待されています (※2)。
Beyond Next Ventures株式会社について
Beyond Next Ventures株式会社は、医療機器、ロボット、新素材などの大学発・技術系ベンチャーへのインキュベーション投資・支援活動に特化したベンチャーキャピタルであり、総額50億円のファンドを運用しています。代表の伊藤毅氏は、2014年8月の同社設立前、株式会社ジャフコの産学連携投資グループの責任者を務めており、大学発ベンチャーへの投資・支援活動において豊富な実績と経験を有しています。これまでの投資・支援先には、CYBERDYNE株式会社、Spiber株式会社などがあります。
会社概要
名称 | AgIC 株式会社 |
代表 | 代表取締役 清水信哉 |
設立 | 2014 年 1 月 |
資本金 | 2億4070万円(資本準備金を含む) |
所在地 | 東京都文京区本郷 5-25-18, ハイテク本郷ビル 1F |
URL | http://agic.cc/ |
事業内容 | プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発、サービス提供 |