2018年7月2日よりエレファンテックではPET基材に加えて、ポリイミド基材 P-Flex🄬 製造販売開始いたしました。
最新の弊社 P-Flex🄬 (PETとPI)と一般的なFPCとの比較表 はこちらです。
通常のフレキシブル基板のベースとなるフィルムはポリイミド製のものが多いのですが、弊社のものはPET製でできています。
これらの違いを各スペックで比べてみましょう。
25μm ポリイミドフィルム (代表値) |
125μm PETフィルム (代表値) |
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引張強度(MD) [MPa] | 330 | 210 |
引張強度(TD) [MPa] | 330 | 230 |
引張伸び(MD) [%] | 80 | 207 |
引張伸び(TD) [%] | 80 | 153 |
密度 [g/cm3] | 1.42 | 1.4 |
融点 [°C] | なし (800°C以上で炭化開始) |
260 |
吸水率 [%] | 2.3 | 0.4 |
水蒸気透過率 [g/m2/24hr/0.1mm] | 84 | 6.9 |
酸素透過率 [cc/m2/24hr/atm] | 223.2 | 15.2 |
絶縁破壊電圧 [kV/mm] | 380 | 300 |
体積抵抗率 [Ω・cm] | 1×1017 | 1×1017 |
誘電率(1kHz) | 3.4 | 3.3 |
誘電率(1GHz) | 3.2 | 3.2 | 使用加工可能温度範囲 [°C] | −269 ~ 400 | ‐70 ~ 180 |
ここで出てくるMD、TDというのはフィルムの製造時に流れ方向の向きと並行の方向か直角の方向かの違いを示す言葉です。
MDはMachine Direction で流れ方向、TDはTransverse Direction の略で、フィルムはこの製造時の方向で物理的特性が一部違います。
ここからわかるそれぞれの素材の利点欠点を見てみましょう。
ポリイミドフィルム | PETフィルム | |
利点 |
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欠点 |
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ベースフィルムの材質によって様々な利点欠点がでてきます。これに加えて、フィルムの厚さで機械特性、電気特性が変わってきます。この点に関してはまた別の記事でご紹介したいと思っています。
弊社では、PETフィルムベースの回路でも部品実装が可能な低温はんだの推奨と部品実装サービスを提供しております。詳しくは低温はんだの解説ページをご覧ください。
(杉本雅明)